CG動画・アニメーション

更新日:2026.09.19 公開日:2026.09.19

SR

SRとは?

サブスティチューショナルリアリティ(代替現実)の略で、
理化学研究所の研究チームによって開発された、
現実の空間を別の映像や情報などに置き換え、実際に起きていることとして体験できる技術です。

特徴

過去の出来事を体験できる

HMD(頭部に装着して映像を表示する機器)を通して、
現実の世界にいながら、過去の映像を体験できます。
現在のライブ映像と過去に撮影した映像を切り替えて提示することで、
現実と過去の出来事を区別しにくくすることができます。

過去と現在を区別しにくい

パノラマカメラ(360°全方位の映像を撮影できるカメラ)などで記録した
過去の映像をHMDの向きに合わせて表示することで、記録された範囲内で周囲を自由に見渡せます。
現在の現実を見ているときと同じように視線を動かせるため、
過去の映像であることを意識しにくく、実際にその場で出来事が起きているように体験できます。

現実の空間や物体を別のものに置き換えられる

現実にある物体や空間を、別の映像やCGなどに置き換えて体験することができます。
例えば、会議室にある椅子を劇場の座席として見せたり、
現実の部屋を別の空間として見せたりすることができます。

関連機器・システム

HMD(ヘッドマウントディスプレイ)

頭部に装着して映像を表示する機器です。

SRでは、現実の映像と過去に撮影した映像を切り替えて表示するために使用されます。

パノラマカメラ

360°などの広い範囲を撮影できるカメラです。
SRでは、過去の映像をさまざまな方向から見られるよう、周囲の映像を記録するために使用されます。

方位センサー

HMDなどの向きや方向を検知するセンサーです。
SRでは、体験者が見ている方向に合わせて映像を表示するために使用されます。

他との違い

VRは仮想空間を体験するのに対し、
ARやMRは現実の空間にデジタル情報やCGなどを重ねて表示します。
一方、SRは現実の空間や出来事そのものを別のものに置き換えて体験する点が異なります。

注意点

SRでは、あらかじめ記録した映像を使用するため、
記録されていない方向や範囲を見ることはできません。
また、映像内を自由に歩き回れるわけではなく、
基本的には記録された視点から周囲を見渡す体験となります。

豆知識

理化学研究所では、
SRを人が目の前の出来事を現実だと認識する仕組みや
「メタ認知」(自分の認識や思考を客観的に捉える働き)を調べるために開発しました。
現実だと思っている体験を、本人に気づかれないように別の映像へ差し替えることで、
そのときに現実をどのように認識したり、疑ったりするのかを調べることができます。
さらに、映像の速度や出来事が起こる確率などを変えることで、
現実とは異なる状況を作り出し、その環境に人がどのように適応するのかを調べることもできます。
今後は認知・心理研究のほか、心理療法や新しいメディア体験などへの活用が期待されています。

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